「自分ではどうにもならない不安」に、付け込まれない生き方

コロナ禍もそうですが、この世には不安な出来事というのは、常に存在します。

そんな、この世の無常をよく理解して、おおらかな気持ちで生きられればいいのですが、人はときには、不安から、様々なものに依存するようになります。

僕自身も、二つのカルト宗教を体験しています。

真理を求める気持ちもありましたが、同時に、依存する気持ちもありました。人は、何かに依存して、安心したい生き物なのかもしれません。

僕は、自身の宗教体験を通し、今では、いかなる団体にも依拠せず、それでいて、当時よりもはるかに安定した心境を維持できるようになりました。

その話をすると長くなるのでやめますが、今日は、スピリチュアルで人生を棒に振る人がいる記事を、読んだので、それを取り上げてみます。

 マインドコントロールなどの研究を行う、立正大学 心理学部教授の西田公昭氏は、スピリチュアルを切り口に被害に遭うケースを多数見てきた。

「数億円失った人も珍しくありませんし、財産をすべて取られたケースも多数あります。自分の会社を占い師に乗っ取られた事例も聞かれますね。経営者や家庭を持つ人がハマるケースも多く、途中で妻が忠告したところ、妻を悪者に仕立て上げ、離婚に持ち込ませたパターンも多いです」

 繰り返すが、スピリチュアルを信じたり、嗜んだりすること自体が悪いというわけではない。しかし、上述のように盲信した結果、大金や家族、会社を失うのは明らかに“失敗”だ。それも、取り返しのつかない失敗だ。

 ちなみに、スピリチュアルにハマる人の傾向について「世代間の明確な差はない」と西田氏は言う。つまり、若い人も中高年も同じようにハマるということだ。ではなぜ、人生経験を積んできた中高年が没入するのだろう。ヒントとなるのは、西田氏が話した以下の見解だ。

「生きていれば、自分の努力や行いだけではどうにもならない事柄に直面します。そして、そこに大きな不安を感じるケースがあります。例を挙げれば、子どもの病気や受験、仕事なら部下の働きやトラブルなど。このとき、当事者は『運に頼る』しかなくなります。そこで台頭するのがスピリチュアルで、このタイミングで心を掴まれると依存を強めやすくなります」

 もちろん、最初は多くの人が半信半疑の気持ちで助言を聞くだろう。だが、そこで自分の性格を言い当てられたりすると、信じる気持ちは強くなる。

「たとえば高齢の女性が一人で占いに行ったとして、『これまでに恋愛で失敗したことがありますね?』と聞かれれば、ほとんどの人は『はい』と言います。これはコールドリーディングという手法で、大抵の人に当てはまることを、まるで言い当てているかのようにしているのです」

 こういったことで信じる気持ちを強めすぎると、被害につながる可能性がある。あるいは、利用されることがある。もちろん、すべての占い師がそうとは言わないが。

「日本人は、小さい頃から占いや血液型のタイプ分けなどを日常的に話題として楽しんでいます。そういった中で、自然とスピリチュアルへの親近感が醸成されています。このレベルで楽しむ分には問題ありませんが、もっと危機的な不安に直面した際、“実体がない”のをいいことに、スピリチュアルを使って相手を騙したり、都合よく利用したりする人がいることも事実です」

 ある人から「これを買えば運気が良くなる。きっと◯◯は起こらない」と勧められたとする。もしも実際に買って悪いことが起こらなければ、それを信じる気持ちは強くなる。

 では、買ったのに悪いことが起きたら?その際は「あなたの信じる気持ちが弱いからバチが当たった」、あるいは「買ったからこそ、このくらいで済んだ」と返される。そういったレトリックで騙す人がいることも忘れてはならない。

僕が体験した二つのカルト宗教にしても、信者を操る際のレトリックがありましたね。

そして、ある種のパターン化があり、操る際は、信者の欲望と恐怖、を突きます。

たとえば、菩薩や天使、などという言葉は、欲望を刺激しますし、天変地異や、今回のコロナ禍のような疫病などは、恐怖感を刺激します。

つまり、信者を駆り立て、突き動かす、ツールとして、利用されます。

突き動かされた信者は、今こそ光を広めよと、伝道をするようにと、仕向けられ、祈願などをはじめとしてお布施や献金をするようにと促されます。

つまり、教祖とその教団の、自己拡大の欲望の道具とされてしまうのです。

しかし、信者の頭の中は、閉鎖的な幸福感に満たされていたりします。

まあ、日本には、信教の自由があり、それは権利として保障されていることなので、僕がどうこう言うことでもないのですが、カルト宗教を、身をもって経験した立場から、老婆心ながら、書いてみました。

コロナ禍による自粛で、この週末も、不安が漂っていると思うので、そうした不安に付け込まれないようにするためにも、自分を見失わないで生きることの大切さを、思わないではいられません。

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