働きすぎることによる喪失

世界的ベストセラーになったサピエンス全史(河出書房新社)には、 大変重要なことが書かれています。

それは、人間を、そして今の生き方を考察するのに役立ちます。

今日、豊かな社会の人は、毎週平均して40~45時間働き、発展途上国の人々は毎週60時間、あるいは80時間も働くのに対して、今日、カラハリ砂漠のような最も過酷な生息環境で暮らす狩猟採集民でも、平均すると週に35~45時間しか働かない。(中略)カラハリ砂漠よりも肥沃な地域に暮らしていた古代の狩猟採集民なら、食べ物と原材料を手に入れるためにかける時間は、いっそう短かった可能性が高い 。

男性にとって最適な労働時間は週25〜30 時間、女性の場合は週22〜27時間 との調査結果を、 メルボルン大学の研究機関が明らかにしました。

年齢が40歳以上である6000人以上の男女を対象にして、週に何時間働くと認識能力に影響が出るのかを測定した ものです。

そもそも人類は、 「狩猟採集時代」のほうが「農耕時代」よりも、はるかに長かったわけですよ。

人類史の大半は、農耕生活ではありませんでしたからね。

そのため、僕たちの遺伝子は、狩猟採集時代における状態、すなわち週に25時間程度の労働がもっとも快適であるように、プログラミングされている可能性が高いのかもしれません。

つまりですね、人類史の観点からしても、今の人間の多くは、働き過ぎなのですよ。

働き過ぎによる喪失の最たるものは過労死ですが、それ以外にも、人生の大切なものを、労働が奪っていった時間とともに、失っているのかもしれません。

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