愚か者は、痛い目に遭って初めて学びます

会社員生活もつらいことばかりではなく、そこで気づくこともあります。

介護離職する前まで働いていた会社でのこと。

入社して、3年か4年目だったと思うのですが、今から思えば些細なことで、上司を怒鳴り飛ばしてしまったのです。

僕の剣幕が凄かったので、そのときは、一時的に上司は怯んだのですが、当然のことながら、その後の仕返しは凄まじいものがありました。

ちょうど昇給の時期の手前だったのも最悪でした。

何と、4月の昇給で、逆に年俸を下げられました。

勤務評価を書くのは上司。

そして、年俸を決めるのは、オーナー社長。

愚か者は、痛い目に遭って初めて学びます。

まあ、僕が、その愚か者だったのですが、ね。

で、がくんと下げられた給料を見てショックを覚えると同時に、今更ながらのように、身をもって会社の仕組みを理解しました。

つまり、生殺与奪の権利は、上司と社長が握っているのだという事実。

まあ、その後の半年間は、給料が少なくなっただけでなく、会社にいてもいじめられるし無視されるし、冷たくあしらわれるしで、針の筵状態。

ただ、その期間が、僕の人間としての足腰を強くしてくれたのだと、思います。

そしてそのときに、僕は、上司を恨むのではなく、このようなことになった原因と結果を、第三者の立場に自分を置いて、眺めてみたのです。

上司目線で、自分を見たらどうなるか、と、思ったのですね。

さらに、これまでの自分は、上司にとって使いやすい部下であったかを、点検してみました。

つまり、上司の立場に立つだけでなく、さらに、上司と自分、さらにはオーナー社長をも俯瞰する位置に自分の視点を置いて、眺めてみたのです。

そうして初めて、いろいろなことが見えてきました。

そうすると、心に落ち着きが出てきて、風当たりの強さや、しかと、なども、気にならなくなってきました。

とにかく、一日一日を、出来ることを淡々とやるだけでなく、少しでも、質の良い仕事をするように、心がけました。

すると、半年が過ぎ、一年もしないうちに、徐々に、上司や社長からの評価も変わってきて、一年後の昇給時には、元の年俸に戻っただけでなく、少し上乗せがされていました。

で、それ以降は、上司とも社長とも、基本的に良い人間関係ができて、会社生活がうんと楽になりました。

まあ、それでも、仕事が大変で早く辞めたいという思いは、ありましたけどね。

ただ、勤めている以上は、その中で、少しでも楽しく、有意義にしたいと思っていましたから、それ以降の会社員の日々は、概ね幸せではありました。

少なくとも、人間関係は、まったく苦しくはなくなりました。

 自分の立場から一度離れて俯瞰する経験ができたことは、その後の人生においても、自分を見失わないでいられるという僕の強みの一つになっています。

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