ドイツの建築家であるミース・ファンデル・ローエが提唱した考え方が、まさに『LESS IS MORE』です。
モノがあふれた暮らしはエネルギーを奪い取る
僕は昔から禅寺が好きでした。特に雲水の修行する禅道場などは、立って半畳寝て一畳と言われるように、座禅ができて自分が横になるスペースがあれば十分という考え方です。
そのような簡素な生活ですと、意識が集中しやすくなります。雑念を振り払いやすいのですね。
一方、モノがあふれた暮らしは人の居場所を奪うだけでなく、人のエネルギーも奪っていきます。
片づけても片づけても、物は減りません。それは、モノが隠れているだけで、依然としてスペースを奪っています。
モノに依存するよりも、無限界の喜びを
クルマを何台も所有して、豪邸に住んで、モノを買いまくる、果たしてそれが豊かな暮らしなのでしょうか。クルマを何台も持っていても、それに乗れる体は一つだけです。
あるいはまた、紀州のドンファンのように女性を追い回しても、心の平安は得られません。
物欲、地位欲、名誉欲、情欲、それらいずれも、心の平安から遠ざかるものばかりです。
それよりも、自分の目で選び抜いた少ないモノで、質素な生活をする中に、実は無限につながる喜びがあります。それはつまり、モノに頼らない生活だからこそ、無限界の喜びに通じているのかもしれません。
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