もうすでに、親の介護を終えている僕ですが、介護している最中は、日々、弱くなっていく親を見ていました。
人間は、生まれた以上、死ぬのは定め。

いつ死ぬかは人それぞれで、寿命でしょうが、僕の弟は生まれてすぐに死に、僕の実母は、僕が16の時、51歳で死にました。
弟の場合は、赤ん坊ですから無念、の思いはなかったかもしれません。
しかし、実母の場合は、51歳という若さと、まだ大人になる前の一人息子を残しての死ですから、さぞや無念なことだったろうと思います。
父を、在宅介護で見送って、今年で早いもので5年になります。
そして、その2年後の、同じ5月に、母も末期がんが発症して病院でなくなりました。
父の場合は、数年の介護生活の後だったので、覚悟の上での老衰でしたが、母の場合は、あまりにも急な死でした。
ただ、父と母の死を通して、僕も、死と向かい合う機会を持てたことは良かったと思っています。
弱くなっていく親を見るのはつらかったのですが、同様に、僕自身も、いろいろなところが弱くなっていくのを感じています。
どのみちこれからは、衰退の人生。
静かに、幕が下りていく人生。
坂道を下りていく人生。
で、僕は、弱くなっていくことが、嫌いではありません。
むしろ、好き、かもしれません。
柔弱謙下。
そこに、近づいていきたいと、思っています。
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