持ち家か賃貸かの議論が不毛だと思うのは、その前提条件で変わるから。

老後2000万円問題以降、何かと2000万円という数字が独り歩きしています。
そんな中、興味深い記事を見つけたので、紹介します。
2,000万円の家をキャッシュで購入、30年間住むとすると、毎月の家賃相当は55,556円になるという計算をしました。
計算式を再掲すると、
2,000万円 ÷ 30年 ÷ 12ヵ月 = 55,556円 (毎月)
となります。
ただここで、2,000万円を資金運用して家賃を支払うという発想は如何でしょうか?例えば、FIRE理論でお馴染みの4%の収益をコンスタントに叩き出せるとすると、
2,000万円 × 4% = 80万円 (年間)
80万円 ÷ 12 = 66,000円 (毎月)
となります。
これだと、家賃ベースで考えれば持家を上回る形になります。
ここで、家賃ベースを同じとする利回りは?と考えますと、3.33%となります。
2,000万円 × 3.33% = 66万円 (年間)
66万円 ÷ 12 = 55,000円 (毎月)
それでは手持ち資金で家を買うのと、手持ち資金を運用して家賃を支払うのとでは、どちらが良いでしょうか?
30年後はどうなるかを見ていきたいと思います。
【持家】
・30年後には土地と30年経過した建物が残る
・きちんとした家を買えば、30年程度は住める確率は高い
・しかし、補修費など想定以上に必要になるかもしれないし、 自然災害などで家の劣化が早まる可能性も否定できない
【賃貸】
・30年後には元本2,000万円が残る (コンスタントに3.33%の収益が計上できれば…)
・3.33%の収益を30年間計上するのはそれ程無理な計画ではないが、 確実に達成できるものでもない
確実に3.33%の資金運用が見込めるのであれば、30年後に価値が劣化した住宅が手元に残るよりは、2,000万円が手元にあった方が良さそうですが、インフレ進行によっては2,000万円など大したお金でなくなるかもしれません。
うーん、このような発想はしたことがなかったので、興味深く読みました。
スポンサードリンク