小さな一歩から、癒しが始まるはず

8050問題が取りざたされて久しいのですが、

今は、9060問題、

あるいは、7040問題もあるとか。

さすがに、10070問題は、まだ聞きませんが。

今回、身につまされる話を見たので、紹介します。

 <ひきこもり生活を送る中、親が亡くなり、一人になりました>。4月の大型連休前、便箋2枚につづられた封書が社会部に届きました。  差出人は大津市の歩美さん(58)(仮名)。几帳面(きちょうめん)な文字からは、長引く今の生活への不安と、何とか脱却したいという思いがない交ぜになっていることがうかがえました。

 力になれることがあるのだろうか――。手紙に書かれていた番号に電話しました。  最初に電話した時、留守番電話でした。メッセージを残し、翌日にかけ直すと「記者さんですね」と少し緊張気味な声で出てくれました。  歩美さんの話では、ひきこもり生活を始めてから30年以上になるそうです。  高校時代はテニスに打ち込んでいましたが、卒業後に就職したその年、病気がちだった母親が亡くなり、間もなく動悸(どうき)やめまいに襲われるようになったそうです。  26歳の時に会社を辞めてから発作への恐怖で外出できなくなりました。2人暮らしの父親に買い物を任せて家事をして過ごし、趣味もなく、新聞を読んだり、テレビを見たりすることが楽しみでした。  父親が70歳を前に仕事を辞めてからは年金が頼りに。「お父さんがいなくなったらどうするんや」。2018年に90歳で亡くなる数年前、寡黙だった父親がふと口にしたことがあります。娘の将来を案じた一言だったのでしょう。  「身を削って私を守ってくれた」という父親を失い、貯金も減るばかり。父親の思い出が残る自宅を手放さないと、生活保護も受けられません。

 19年秋、地元の社会福祉協議会が中高年のひきこもりの電話相談をするとの新聞記事が目に留まりました。思い切って電話すると、職員が自宅を訪問してくれ、親身に相談に乗ってくれました。しかし、仕事の紹介の話が進み出した矢先、コロナ禍で話は立ち消えに。職員の訪問を受けるのも難しくなったそうです。  80歳代の親とひきこもりの50歳代の子どもが社会から孤立する問題を「8050問題」と呼びます。19年に40~64歳のひきこもりの人が約61万人に上るとの推計が内閣府から初めて公表されました。  自治体や民間団体が支援していますが、NPO法人「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」の理事(58)は「コロナ禍で社会につながろうとした人が元の生活に引き戻されている」と指摘します。  電話の後、歩美さんの自宅を訪ね、少し玄関先で話しました。物腰の柔らかな方でした。今月半ばから社協の勧めで自宅近くの公園で週2回1日15分の清掃ボランティアを始めたそうですが、「普通の生活への道のりが見えない」と言います。結局、私は何の力にもなれませんでした。

実は僕も、半分引きこもりのような状態になったこともあり、

俺の将来はどうなるのだろうと、

昼間から布団をかぶっていたことがあります。

この女性の素晴らしいところは、

この状況で、清掃ボランティアを始めたこと。

どんなことでも、まずは小さな一歩から始まります。

会社のような利潤追求の現場では押し潰される人でも、

小さな自分の世界の中では幸せに生きられる人は多いです。

この女性は、この小さな一歩から、癒しが始まるはずです。

僕の場合は、この女性ほど繊細でもなく、

何とか職業世界に戻っていきましたが、

ときどき、今とは違う人生、というものを、

考えることがあります。

スポンサードリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする