高校卒業後から貯めた「950万円」を投資につぎ込んだ彼は

投資について注意すべきことを書いた、

恰好の記事を見つけたので紹介します。

少し長いですが、ご了承ください。

高岡さんは投資初心者でリスク分散のやり方も知りません。SNSで勉強した知識だけで株式投資をする高岡さんのやり方は、あまりにリスクの高いものでした。

高岡さんのこの時の資産は、株式が750万円、現金が100万円。当初の資金950万円からは100万円減ってしまっています。

この段階で投資をやめるか、もしくは投資について基礎的な知識を勉強して、リスクをコントロールして投資を続けていれば、この後の悲劇は起きなかったでしょう。

しかし、高岡さんに運命のいたずらが訪れます。

2020年11月3日、アメリカで大統領選挙が行われました。

その結果は、皆さんもご存じの通り。バイデン氏がトランプ氏を破り、大統領に就任することが決まりました。

事前の観測では、トランプ当選なら株高、バイデン当選なら株安と見られていました。しかし、実際にはバイデン氏が当選したことにより、不確実要素が払しょくされたために、米国の株式市場は一転して暴騰します。

高岡さんは、この時、現金の100万円も追加し、850万円分の株式を保有していました。しかも、その大半は「ハイテクグロース」と呼ばれるIT・テクノロジー系の成長企業の株式。これらの株は、株価が乱高下しやすく、大変リスクの高い投資であったと言えます。

ところが、大統領選後の株式市場の暴騰により、高岡さんはまたしても大儲け。850万円の資産は、一気に、1200万円にまで増えます。これで、当初資金からは250万円のプラス。

アメリカの「ハイテクグロース」と呼ばれる株がいかに短期間で値動きするかがよくわかります。

「やっぱり、投資は儲かる…!」

と高岡さんは再び投資の沼へと引きづりこまれていきました。手取り年収で200万円そこそこの高岡さんですから、その1年分のお金をあっという間に稼げてしまったとなれば、投資にハマってしまうのも無理はないでしょう。

年が明けて2021年1月。高岡さんは「とんでもない株」を見つけてしまいました。

それが、「ゲームストップ」という企業の株式です。この会社は、ゲームソフトを販売する小売の企業。はっきり言って、業績は芳しくありませんでした。

では、なぜ高岡さんはこの銘柄に注目したのでしょうか?

それは、この時、この株が「常軌を逸した暴騰」をしていたためです。

2020年12月31日の時点で、同企業の株価は18.84ドル。それが、1月15日には35.50ドル。1月22日には65.01ドル。その後もどんどん上昇を続けていきました。

高岡さんがこの株の存在に気づいたのは、約120ドルに達していた時。この時、まだ株価はさらなる上昇を続けている最中でした。

なぜ、この株はこれほど暴騰していたのでしょうか?

それは、この株が(のちに)「ミーム株」と呼ばれる、ネット上で話題となった株だったためです。アメリカにはRedditという巨大掲示板があるのですが、この掲示板を中心に、ネットユーザーたちが示し合わせて「ゲームストップの株をみんなで買って、株価を吊り上げよう」という運動を起こしていました。

もちろん、この行為が「株価操縦」という違法行為に当たるのではないかという声もありましたが、ネットユーザーたちはそんな意見はお構いなしにゲームストップ株をひたすら購入して値段を吊り上げていきました。このとき、アメリカの参加者たちは主に「ロビンフッド」という投資アプリを利用していたために、彼らは「ロビンフッダー」と呼ばれていました。

その「ロビンフッダー」たちの波に乗って、高岡さんもゲームストップ株を10万円ほど購入。勢いは止まらず、なんと数日で株価が2倍近くになります。

これに慌てた高岡さん。儲けたはずが、「このビッグチャンスを失ってはまずい」とかえって不安を募らせました。

ここまで簡単に倍になったのだから、このあともまた倍になるはず――そう考えた高岡さんは、なんと資金の全額・約1200万円をゲームストップ株に投じてしまいます。

その後、ゲームストップの株価は483ドルまで上がりました。

「ロビンフッダー」たちが利用していたアプリ「ロビンフッド」が、ゲームストップ株の購入をできなくする措置をとりました。アプリ上から「買いボタン」が消え、保持し続けるか、売ることしかできなくなってしまったのです。

ゲームストップの株価を支えていたのは、「ロビンフッダー」たちがひたすら株を買っていたため。それができなくなってしまうと、ゲームストップの株価急落し、なんと1日で44%もの大幅な下落を記録します。

「ロビンフッド」がゲームストップ株の購入を制限した理由については、ユーザーの売買にあたって証券会社が用意しなければいけない保証金を用意できなくなる懸念があったため、と同社は説明しています。ネット上では、「ロビンフッド」の顧客である空売りヘッジファンドに忖度したとの憶測も流れていますが、真相はわかりません。

いずれにしても、ゲームストップの株価が急落したことに変わりはありません。青ざめた高岡さんは、慌てて全株式を売りに出し、結局大損を出してしまいました。

高岡さんに残された資産は、結局700万円ほどでした。

高岡さんはついに考えを改めます。しかし、その方向はまたしても誤ったものでした。

「ゲームストップに投資したのはさすがにまずかった。次はちゃんとインフルエンサーがお勧めしている株を買おう」

そうして、高岡さんは「カーニバル・クルーズ」という企業の株に全額を投じます。同社はクルーズ船の運航会社で、コロナ禍でもっとも大きなダメージを受けた企業の一つです。

しかし、このときにはワクチンも完成しており、コロナ禍が終わった時に恩恵を受ける「再開銘柄」として注目を浴びていました。

実際に、欧米ではワクチン接種が浸透すると、社会は経済再開へと向かっていきました。もちろん、クルーズ船の需要も回復していったことでしょう。

ところが、一方では金利の引き上げが議論されだし、市場の環境は2020年よりも悪くなっていきました。

カーニバルの株価も、一時は上昇傾向にあったものの、一転して下降の一途をたどり、高岡さんの購入価格からもマイナス10%ほどにまで落ち込んでしまいました。

これにより、高岡さんの資金は600万円と少しにまで減少してしまいます。

高岡さんは、「失った金でレクサスだって買えたのに」と後悔を口にしますが、いまとなってはどうにもなりません。

高岡さんの最大の間違いは、1つの株式に資産の全額を費やしたことでしょう。

彼が考えるべきは、「どの株式を購入するか」よりも前に「どう投資をするか」という手法についてだったのでしょう。適切にリスク分散をしていれば、すくなくともこれほどの大金を一気に失うことはなかったはずです。

うーん、集中投資はリターンも多いが、

リスクも高い、と。

この辺りを肝に銘じて、

投資に励みましょう。

スポンサードリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする